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2006年11月

2006年11月24日 (金)

邦楽レクチャー・コンサート&マスタークラス(雅楽プログラム)

2006年11月24日(金)訪問 越谷市立鷺後小学校

とうとう邦楽レクチャーコンサートの最終日になりました。今日も素晴しいお天気です。校内にはいると、黄色い葉をつけた銀杏の樹々が、青い空に映えて輝くようにみえました。校長先生、音楽の先生が、私たちを暖かく迎えてくださり、音楽を大切にした教育について、お話しくださいました。
演奏しながら会場に入ると、300人の子供達が、しんと静まって、耳を澄ませています。さすが5年生と6年生、強い集中力を感じます。楽器の体験では、たくさんの手が元気に挙がり、みな次々と前にでてきて、希望の楽器を響かせました。思うように音が出せたでしょうか。舞楽では、手足の不思議な動きに最初はとまどいますが、すぐに慣れてきて、のびのびと舞うことができるようになります。質問コーナーでは、「どこで習うのでしょうか」「雅楽では他にどのような笛をつかうのでしょうか」など、探究心に満ちた問いがありました。最後に立派なごあいさつをいただきました。皆さんが、とても素直にしっかりと、雅楽をうけとめてくれたという実感がありました。

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次はマスタークラスです。先ほどレクチャーコンサートを行った体育館に、今度は先生方が集まってきます。雅楽の歴史などの解説の後は、笙、篳篥、龍笛の各楽器にわかれて練習です。「先生、薬指の位置が違います。」「あっ、はい。」「息をもっとなめらかに!」「はい、むずかしいです...。」先生方に対して、ずいぶん情け容赦ない態度になってしまいました。すみません。お稽古は最初が肝心、はっきりと指摘しないと先へ進めないのです。奮闘のかいがあって、越天楽の一行目をなんとか合奏することができました!舞楽では、「明日筋肉痛になりそうです。」とおっしゃっている先生もいらっしゃいました。普段使わない筋肉をゆっくりと動かすので、結構大変なのです。

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今年は、総勢850人近い子供達とともに雅楽を楽しみました。先生方、保護者の方々も含めると1270人にもなります。そして、初めてのマスタークラスにも、約100人の先生方が参加してくださいました。家で、体験に使った楽器の手入れをしていると、子どもたちの楽しそうな様子や、病棟での演奏を思い出します。不意に、そうだ今度はこの曲で、こんな構成にしたらどうだろうか、舞楽はこうして...など、いろいろなアイデアが湧いてきました。忘れないうちにノートに書いておきましょう。もう、来年が待ち遠しい気持ちです。

石川高 (笙)

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2006年11月21日 (火)

邦楽レクチャー・コンサート(雅楽プログラム)

2006年11月21日(火) 沖縄県立森川養護学校

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前日マスタークラスのおこなわれた森川養護学校でのレクチャーコンサートです。壱越調の調子を吹きながら体育館に入ると、初めての雅楽の音色に生徒さんたちは少しかたくなっているようでした。
石川さんから「笙は何本の竹でできていますか?」という質問にしばらくの沈黙・・・。その後、大きな声で「15本!」と答えてくれました。(※正解は17本)
楽器の体験の時になると、みんなリラックスして楽しそう。「フーフー」笛の音はなかなかでませんでしたね。神楽歌「阿知女」(あじめ)の歌ではベッドに寝ている子供さんも一所懸命に歌ってくれてとてもうれしくなりました。

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抜頭(ばとう)の舞では、前のほうでなかなか椅子から立たなかった子供さんが、舞い始めたらだんだん前に出てきて、しまいには一番前で元気に舞ってくれたのは微笑ましい光景で、みんなも楽しい時間を過ごしてくれているなと感じました。

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最後に御礼の言葉を言ってくれた生徒さんの「音楽は奥が深いと思いました。」との感想に、先生達からは「オォ~」と驚きの声、私もビックリしました。でもあとからわかりました。そのあと病棟での演奏に行く廊下に掲示してあった新聞の記事に、彼が三線の演奏で賞をとったことが載っていました。音楽が大好きなのですね。これからも頑張ってください。
病棟での演奏を終え、なんとも嬉しい気持ちになって森川養護学校を後にしました。

八木千暁 (龍笛)

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2006年11月20日 (月)

邦楽レクチャー・コンサート(雅楽プログラム)

2006年11月20日(月)訪問
沖縄県立西崎養護学校、沖縄県立森川養護学校

沖縄の朝は暖かな太陽と車の渋滞で始まりました。モノレール、タクシーと乗り継ぎ、沖縄県立西崎養護学校に到着すると、ちょうど登校時間と一緒になり、みんな「おはようございます!」と元気な声。いよいよ楽しみにしていたレクチャーコンサートの始まりです。
演奏をしながら子供たちの待つ体育館に入ろうとしたら、なんと大きな手拍子!我々がビックリしていると先生の静止でシーンとなり、笙の音色が聞こえてきました。みんなは始めての雅楽の音に興味津々、高校生から小さなお子さんまで目が輝いていました。「春鶯囀」(しゅんのうでん)の演奏は鶯の鳴き声に聞こえたかな?

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楽器体験ではなかなか音の出ない楽器に悪戦苦闘、笙はどうやって押さえるのかな? 体育館の中は楽器の音や生徒さんの声、我々の越殿楽の演奏で一体となりました。大勢の皆さんの拍手をいただき陪臚の演奏でお別れ・・・と思ったのですが、記念撮影となり大にぎわい。元気なみなさん、ありがとう。

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演奏後先生から、雅楽の譜面は三線(さんしん)の譜面「工工四」(くんくんしー)に似ていますねと言われ、譜面を見てみると、なるほど篳篥や龍笛に使われている指穴記号などと同じものが使われていました。どこかで縁があるのかもしれませんね。
西崎養護学校を後にして午後マスタークラスのおこなわれる森川養護学校に行きました。マスタークラスには午前の西崎養護学校先生や近隣の先生もお出でいただきました。楽器体験では皆さん驚くほどの進歩に、我々もつい時間の過ぎるのを忘れ熱中してしまいました。陵王の舞も短い時間ながら皆さんずいぶん上手になられました。

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八木千暁 (龍笛)

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2006年11月17日 (金)

邦楽レクチャー・コンサート(箏曲プログラム)

2006年11月17日(金)
新潟大学教育人間科学部附属養護学校

今日は、今年の箏のレクチャーコンサート最終日です。昨日のうちに私たちの楽器と、みんなに弾いてもらうための楽器20面は、附属小学校からお隣にある養護小学校へ移動させ、準備はすませていました。学校に入る前に、一恵先生の「海へ行こう!」というひとことで、すぐ近くの日本海が見える場所まで車を走らせました。日本海の向こうに見える佐渡の島影を眺めながら、みんなで「今年の締めくくりだし、今日は一恵先生のパワーに負けず、私たちもどんどん新潟のみんなに話しかけよう。まずはにっこり笑顔で、大きく手を振って入場だぁ!」と気持ちを高めて、いざ学校へ。
体育館には、興味津々の目、目、目……。60人の子どもたちに向かって「おはようございまーす!」と元気に挨拶すると、元気な声が返ってきました。うん、いい感じ。

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子どもたちは、一恵先生の「六段」に静まりかえり、アンサンブルの「鳥のように」も身動きせず、じっと聴いてくれました。そして、「焔」。一恵先生が「みんな一人ひとりの心の中に、炎があります。その火を、どんどん大きくしていってください」という言葉に続けて、私たちも「みんなに届け」という気持を込めて力いっぱい演奏。終わると、びっくりするくらい大きな拍手をもらって、とっても嬉しかった。

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続く「カエルのうた」では、みんなきちんと順番を守って交代で爪をはめ、箏の前に座ると、自分の手元から音が出ることが嬉しいようで、本当に楽しそうに弾いていました。
一恵先生のリードで "総合リハーサル"と"本番"を繰り返していると、気分が高まったのか、「僕が歌う!」とマイクを奪った少年が一人。その歌い方がまた激しくて、後半は「ゲーロ、ゲーロ…」とほとんどシャウト状態。後ろの席で見守っていた父兄たちにも大ウケで、俄然、会場が盛り上がりました。
弾いている子どもたちの様子を見ていたら「ギター。ギター」とつぶやく女の子がいました。言葉が少し不自由らしく、そばについていた先生が「箏の音が好きみたい。弦楽器だということはわかっているんだけど……」とおっしゃいます。楽器を気に入ってもらったことが嬉しくて、記憶に残してほしくて、手を取って弾きながら、「こと、だよ。こと。覚えていてね」と何度も繰り返してしまいました。
そんな感じで、1時間のレクチャーコンサートは「あっ!」という間に終了。みんな、自分の感覚をフルに使って楽しんでくれたみたいで、私たちも本当に楽しく、たくさんのものをみんなからいただきました。ありがとう。
幸運にも私は、去年に引き続きお手伝いさせていただいたのですが、今年、参加させていただいた四日間は、去年にもまして濃い時間であり、箏の音、箏という楽器が持つ不思議で大きな力、そして音楽の力を思い知らされた時間でもありました。
東京都立北養護学校では、重い障害を抱える生徒さんがいて、寝たままだったり、中には酸素ボンベを放せない子もいました。でも、みんなとても真剣に耳を傾け、一生懸命、箏に触ろうとしてくれました。質問コーナーでは「アンコール!!」と呼び声がかかり、私たちが「カエルのうた」を演奏すると、自然にみんなが歌い出し、最後は体育館をふるわせるくらいの大合唱に。熱い空気に包まれ、私たちもとっても熱くなりました。

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控え室に戻った一恵先生は、「耳が聞こえない子がいたんだけど、箏の口前の部分に頭を乗せたら、にっこり笑ったの。先生がびっくりしていましたよ。振動で音を聞くことができたんだね」とおっしゃいました。
「音楽は、ふだん使っていない細胞や回路も、開かせてしまうことができるのよ。それは、障害があってもなくても、みんなに同じように作用する。そんなことができるから、音楽はすごい」
一恵先生の言葉に大きくうなづいてしまいました。音楽になる以前の、空気をふるわせて人から人に伝わる「音」の原点を、たくさんの子どもたちの笑顔から教えられたように思います。
こんな素敵な出会い、大切な時間を子どもたちや先生方と共有できる機会を与えてくださった五嶋みどりさんに、アンサンブル一同、心から感謝しています。本当にありがとうございます。そして、これからももっと広く、たくさんの子どもたちに音楽の力を伝えていってください。

小畑智恵(さわい箏アンサンブル) 

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2006年11月16日 (木)

邦楽レクチャー・コンサート(箏曲プログラム)

2006年11月16日(木)訪問
新潟大学教育人間科学部附属新潟小学校

今日は新潟大学附属小学校です。新幹線を降りると、やっぱり寒い! 空気が東京 とはまったく違いました。終始、雨が降ったり止んだりでしたが、外気はとても澄ん でいて気持ち良かったです。学校に着くと、生徒さんたちがこんにちは! と大きな 声で挨拶してくれます。それにつられてこちらも、元気にこんにちは! なんだか嬉 しくなってしまいます。今日の予定はレクチャーコンサートの後にマスタークラスも 控えているので、自然と気合いが入ります!
会場となる体育館はかなり大きめで、音が分散してしまうのでは … とちょっと心 配しましたが、一恵先生の六段が始まると水を打ったようにシーンと静まり返り、ど んなに小さな音でも聞き逃すまいとする子供たちの集中した眼差しが印象的でした。

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鳥のようにでは新潟大学の学生さんの渡辺一樹さんとも合奏することができました。 彼はものすごく勤勉な方で、マスタークラスが終わると、これからレッスンがあります!と颯爽と去って行きました。その真面目さ、私も見習わなくてはと思います…。
閑話休題。演奏が終わると、今度は子供たちがお箏を触る時間です。はしゃぎながら嬉しそうに弾く子や恐る恐る糸に触れてみる子、照れ隠しなのか真顔で弾く子、ここも弾いてたよね? と柱の向こうをなでてみる子 … みんなそれぞれ反応が違って面白いのですが、自分の指から音が出たときの素直な感動が、満面の笑顔とともにこちらにも伝わってきました。うわー、今年も参加できて本当によかった! と実感したひとときでした。

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子供たちの一つ一つの反応がとても新鮮で、楽器って人をこんなに幸せな顔にできるんだ!! と再発見したとともに、それならもっとたくさんの子供たちの笑顔が見たい! と強く思った有意義な一日になりました。このような素敵な機会を与えてくださったミュージックシェアリングの方々に感謝しつつ、最終日となる明日に向けて気合いが漲ります!!

多田奈里砂(さわい箏アンサンブル)

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2006年11月14日 (火)

邦楽レクチャー・コンサート(箏曲プログラム)

2006年11月14日(火)訪問 東京都立北養護学校

今日は、素晴らしい秋晴れの中、東京都立北養護学校の子供達とレクチャーコンサートです。昨日、同じ体育館で、マスタークラスの準備をしている時から、子供達がちょこちょこと覗いていて、「これは何の楽器?」と興味津々でした。
集まった生徒さんは総勢200人近く!! 私が今まで学校公演をした中で、一番の大人数でした。こんなにたくさんの子供達を、それほど大きな音が出る訳でもないこの楽器で、集中させることが出来るのかと少々不安を覚えました。
ざわざわとした雰囲気の中、一恵先生の「六段の調べ」の演奏が始まりました。とっても小さく、神経を張りつめた一音が体育館に響きます。先生が静かに、一つ一つの音に息を吹き込むかのように奏でていくと、その一点に子供達の神経が集中していくのがこちらに伝わってきました。
「鳥のように」「焔」と演奏が終わり、次は子供達が楽器に触れる番です。全ての子供達が箏に触れることができるようにと、学校の先生方がどんどん積極的に楽器を子供達のすぐ近くに持っていって下さったのが、とても印象的でした。

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そして、自由に体を動かすことが出来ない子供達には、箏の上に頭をのせて、直接体に音を響かせて聴かせました。「ニッコリ笑ってくれたよ。」と、後で一恵先生が仰っていました。
さらに、箏の底部分に音が響くための穴が開いているのですが、その中に子供達の頭を入れて回ったのです!! 頭を入れた状態で、箏を弾いてあげると、子供達は「うわー!怖いよぉ、やめて~!」と言いつつ、みんな大喜びで「すごいよ、音がすごく聴こえるよ~」と次々に頭を入れていました。箏の穴に頭を入れるなんて、前代未聞!! 私もかなりびっくりしてしまいましたが、子供達も先生達も大盛上りのうちに時間となってしまいました。
終わってみれば、200人近い子供達全員が箏に触れることができたということでしたので、それが何よりの喜びでした。

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このレクチャーコンサートのおかげで、一恵先生のパワーと子供達のかわいい笑顔から元気をもらいました。そして箏を弾いていてよかったなぁ、と今年も実感させてくれました。ありがとうございました。さぁ!次は新潟だ!!

安田有希(さわい筝アンサンブル)

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邦楽レクチャー・コンサート(雅楽プログラム)

2006年11月14日(火)訪問 四万十市立具同小学校

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四万十川を見ずには帰れないでしょう?というので、朝から車でちょっと遠回りしていただいて、四万十川を見せていただきました。さすがにきれいな水です。昨晩いただいた、美味しい青海苔やゴリ(川魚)や川えびはここでとれるんですね。自然のままに蛇行する川の流れや鳥の声に、心が洗われます。
具同小学校では、昨日マスタークラスにでてくださった先生が、お出迎えくださいました。今日の楽器体験では、学年ごとに十数人ずつ前に出てもらって、笙・篳篥・龍笛の音を出してもらいました。4年生は元気がいいですね。迷わず息を思い切り吹きいれてくれます。5年生になると、指孔を押さえることが上手になります。「ドレミ~レドッ ドレミレドレ~~」屋台のラーメン屋さんで聞く、チャルメラのメロディーを篳篥で吹いてくれた子がいました。いまどきの小学生でも知ってるのね!、とビックリ。6年生になると、ちょっと恥ずかしいような気持が生まれるのかもしれません。考えながら慎重に楽器を吹いてくれます。音階を吹いていた女の子は、すぐに何か曲が吹けそうな感じです。

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帰り際、給食の牛乳を運んでる子ども達が、「今、感想を書いたんだよー。」と話しかけてくれました。読ませてもらうのが、とても楽しみです。みんな元気でね。

中村仁美 (篳篥)

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2006年11月13日 (月)

邦楽マスタークラス(箏曲プログラム)

2006年11月13日(月)訪問 東京都立北養護学校

東京の初日はさわやかな空の下楽器の準備で始まりました。
体育館に楽器を並べてると、どこからか車椅子に乗った女の子が現れて興味しんしんに筝に触れて遊び始めました。普段弾かない左側の弦をさわりながら「微妙な音」と鋭いコメント。何かに興味を持ち積極的に自分で‘感じてみる’という純粋な感性がとても新鮮でうれしかった..。
さて、この日は23人の先生達が集まり、「六段」、「さくら」、「花筏」をちょっとずつ挑戦し、最後は二つのグループに分かれて二重奏までやってみました。みんな一所懸命に音を出し、譜面の音を追って自分の体で筝を弾くマジックを楽しんでるように見えました。
みなさん、ほとんど筝に触れたことがない人達でしたが、中には10年以上やってる先生もいてびっくり! あっという間に2時間が過ぎ、とても濃厚なマスタークラスの日でした。

中村涼子(さわい筝アンサンブル)

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邦楽レクチャー・コンサート&マスタークラス(雅楽プログラム)

2006年11月13日(月)訪問 高知県立中村養護学校

最後の清流ともいわれる四万十川。その河口近くにある四万十市にやってきました。中村養護学校で車を降りると、溢れる太陽の光、山の緑、そして都会ではありえない静けさに、思わず笑顔になってしまいます。体育館でのレクチャーコンサートでも、「こんにちわ」という子ども達の声の元気なこと! みんなの好奇心に満ちた目のおかげで、私達もパワーアップして演奏することができました。途中、笙・篳篥・龍笛を数本ずつ皆に回してみると、結構音の出る子がいます。悪戦苦闘してる隣の子にアドバイスしてくれてる子もいます。
私達が最初に吹きながら体育館に入ったときには、聴きなれない音と雰囲気にびっくりして、トイレかどこかに逃げてしまった子もいたけど、その気持ち、わかる気がします。篳篥の音なんて、あまりの大きさに正直な人は思わず耳を指で塞いじゃったりしますもの。でも慣れてみると、面白い音だな、不思議な音楽だな、って思ってもらえたなら嬉しいです。最後に、「校歌」を元気に歌って聞かせてくれてありがとうございました。

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続いて、マスタークラス。養護学校の先生方に加えて、明日うかがう具同小学校の先生も来て下さっています。笙・篳篥・龍笛で「越天楽」を実習してみると、口が疲れますねえ・・・、音が出ない!、指使いが覚えられなくて・・・といいつつも、熱心に学んでくださいます。短時間でなんとか冒頭部分の合奏が体験できました。お次は舞楽。ビデオでお見せした「陵王」を少し舞ってみたのですが、とても上手に真似て舞ってくださるので、思ったより先のほうまで進んでしまいました。もしかすると、次の日に腿と上腕に筋肉痛が出た方もいらしたかも。
そういえば、大学時代に篳篥の面白さを教えてくれた先輩は、高知出身だったなあ。土佐の太陽と黒潮が、元気の良い人を育てるのかなあ、と感じた一日でした。

中村仁美 (篳篥)

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2006年11月10日 (金)

邦楽レクチャー・コンサート(筝曲プログラム)

11月10日(金)訪問 福山市立神辺小学校

今日も秋晴れで、清々しい一日でした。神辺小学校は、立派な木の門構えのある広大な敷地を持つ学校でした。早朝より早速校長先生が出迎えて下さり、駐車場の指示を下さいました。昨日の緊張も少し取れて、心も落ち着いていました。
一恵先生、占部先生、畑田先生、礒辺さんも、いつもの笑顔で到着され、アンサンブルのメンバーは、早速運ばれたお箏の調弦に取りかかりました。20面以上のお箏の調弦は30分で終了し、礒辺さん「早いですねぇ!」と驚かれました。今日も、一恵先生は笑顔で昨日と同じように児童の皆さんの目線に合わせて、広い体育館で多くの児童を前に、端から端までマイクを持って廻っていらっしゃいました。今日は、昨日の何倍もの児童の皆さんの数でしたが、やはり水を打った様な静けさでした。
今日は、演奏の後、質問の時間を多く取られましたが、児童の皆さんの一人一人の質問に心をこめて答えられる一恵先生の姿が深く印象に残りました。神辺小学校の先生方も細やかな心配りをして下さり、控室には、やはり秋の花が飾られ、ハンガーも用意して下さっていました。演奏終了後は、出演者全員に素敵な花束を下さり、感謝致しました。
児童が多かったので、「かえるのうた」は6回位演奏者の入れ替えがありました。嬉しそうに中指に爪をはめて、楽しそうに演奏していました。中には、次の人に「快感よ~。やってみィ~。」と言って爪を渡してあげる児童もいて、思わず笑ってしまいました。昨日が長時間だったからでしょうか。あっという間に時間が通り過ぎた様な気が致しました。

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夕方の新幹線で帰京される一恵先生を、占部三竜先生が自らの運転で尾道を御案内されました。畑田先生やアンサンブルのメンバーも同行させて頂き、一恵先生と楽しい尾道の半日旅を楽しませて頂きました。たくさんの感動を有難うございました。

中村仁美

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2006年11月 9日 (木)

邦楽レクチャー・コンサート(箏曲プログラム)

2006年11月9日(木)訪問 福山市立箕島小学校

11時過ぎ、箕島小学校に到着。尺八の畑田先生はすでに到着されていて、お箏を運び込んで下さり、学校の先生方も会場の準備を整えられ、丁寧な御挨拶で迎えて下さいました。晴天に恵まれ眩しい位の空の青さで、空気が美味しい感じがしました。
控室に設えられた部屋には机が並べられ、秋の草花が美しく飾られて、心が和みました。控室の中にはきれいな譜面台があり、その上には、一恵先生が掲載されている本のページが開いて置かれてあり、迎えて下さる先生方の細やかな心配りが大変嬉しく感激してしまいました。
今日も尺八の占部三竜先生のお迎えで一恵先生がお元気で到着されて、すぐに体育館でお箏の並べ方の指示をされました。前に出てお箏を演奏する児童の皆さんの顔が全員見える様に配慮されての指示でした。ミュージック・シェアリングの礒辺さんも会場を見守られています。アンサンブルのメンバーも、調弦を終えて準備完了です。
尺八の占部先生(着物姿)の音を先頭に、一恵先生、アンサンブルのメンバーも続いて入場し、レクチャー・コンサートが始まりました。一恵先生は、児童の目線と同じように膝をつかれてお話されています。第1曲目の「六段」の演奏に入られました。どんな音がその爪先から流れ出すのか、目を輝かせて見つめています。静寂の中に、350年余りの時を越えて、一恵先生の一心一音の微から箏の音が心の芯に届く様に響いて聞えてきます。その音は、近づいたり遠のいたりしながら・・・でも確かな音の息吹きとなって・・・。会場は静まりかえって、「六段」の世界に引き込まれた一瞬でした。

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アンサンブルの「鳥のように」の演奏後、尺八の占部先生の「鶴の巣篭」!今までの尺八の音とは異なった喉を震わせて発せられる音に、児童の皆さんは目を丸くして不思議そうに聞いていました。続いて一恵先生の十七絃のダイナミックな演奏の「焔」。
さあ、次は、待ちに待った児童の皆さんの演奏。「かえるのうた」が始まりました。一人一人中指に爪をはめてもらって嬉しそうに演奏して、あちこちで笑顔が弾けていました。担任の先生も飛び入りで、楽しみながら弾かれていました。
演奏終了後、児童の皆さんが御礼にと全員で歌のプレゼントをして下さいました。全員立ち上がった瞬間から、私はもう感動で涙が流れ落ちて来ました。児童の後ろに座って聞いている先生も父兄の方も、みんな涙を拭いておられました。

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最後に、児童の代表の方が一恵先生に花束を贈られ、先生を前に、今の感動を素直に表現して御礼の言葉を述べて、その凛とした可愛らしさにまたまた感動してしまいました。
夕食は、礒辺さんも交えて、全員で美味しい“おでん”に舌つづみでした。

光成文子(さわい筝アンサンブル)

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邦楽レクチャー・コンサート(雅楽プログラム)

2006年11月9日(木)訪問 神奈川県立秦野養護学校

おお、なんと真っ青な空!窓の向こうの、雄大な山々のさらに上に、大きく白く富士山がくっきりと見えます。山裾の森の中に佇む学校にいると、静かで清浄な空気が、東京の通勤ラッシュを通り抜けてきた私たちを、清めてくれます。
演奏しながら会場に入ってゆくと、みんなちょっと驚いたようでした。確かに、雅楽は音も大きく、しかもこの大げさな装束ですから、かなり印象が強いのです。

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楽器体験の時には、6日のマスタークラスの威力が発揮されました! 先生方は、次々と慣れた手つきで私たちから楽器を受け取り、子供たちに音の出し方を教えています。子供たちも、親しい先生から習うので、とてもリラックスしてうれしそうです。

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レクチャーコンサートの後に、学校の隣の、ベッドにいる子供たちの病棟へ行きました。こちらも開放的で明るい建物です。今度はあまり驚かさないように、すこし柔らかい音で演奏してみました。みんな、どのような気持で聴いてくれたのでしょうか。心の奥にまで響くことを祈って、演奏しました。ひとりの子の輝くような笑顔が、私に光をくれました。
自然のふところと、先生の愛情に守られて、子供達にとても素直で明るい雰囲気が感じられました。

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石川高 (笙)

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2006年11月 8日 (水)

邦楽レクチャー・コンサート(箏曲プログラム)

2006年11月8日(水)訪問 竹田市立豊岡小学校

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大分、竹田市での邦楽レクチャー・コンサート、2日目。昨日に増して見事な秋晴れで始まりました。朝の空気はとてもおいしく清々しいものでした。が、如何せん寒かった…。「今日は温かいよ」と宿の方はおっしゃるのですが。日なたがとても心地よい朝でした。
本番も無事終えました。コンサート終了後、私達が中庭に面したドアから、校舎に戻る子ども達を見送っていますと、2人の女の子が「握手してください」と駆け寄って来ました。二人は私達に握手して「さようなら」と言って去っていきました。すると、数十秒後、中庭とは反対側のドアから彼女達が再び訪問。ドアのそばにいらっしゃった一恵先生と少し話をした後、「本当にさようならね」と何度も言いながら去っていきました。
それを見送った後、先生が「あの子、泣いていたの」とおっしゃいました。体験で箏が弾けて嬉しくて泣き、今握手してそれを思い出してまた泣いてしまったのだそうです。それを聞いて、私もあまりに嬉しくて目頭が熱くなりました。

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本当にこのコンサートに参加できて良かったです。コンサートでは緊張のしっぱなしでしたが、それ以上の驚きや感動を貰えました。子ども達が箏に興味を持ち、箏を楽しみ、箏に感動してくれた事は、私にとっても嬉しいことでした。私自身もまだまだ頑張りたい、頑張らねばと心から思いました。
私も子ども達にありがとうと言いたい気持ちです。

坂本みどり(さわい箏アンサンブル)

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2006年11月 7日 (火)

邦楽レクチャー・コンサート&マスタークラス(箏曲プログラム)

2006年11月7日(火)訪問  竹田市立南部小学校

各地の"もみじ"の紅と共に、又、「邦楽レクチャー・コンサート」ツアーの開始です。

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大分県竹田市の「南部小学校」。大分県でも、熊本に近いので、今回は熊本の演奏家グループに手伝ってもらうことにし、リハーサルの為、熊本から(竹田市に)入りました。少々時間を早めに入り、作家の石牟礼道子さんに久々にお会いしたく、お宅へお伺いし、「魂から発する音、言葉」など、深いおしゃべりをしました。倖いでした。
熊本から、阿蘇山を突き抜け、その周辺を廻って竹田へ向かう道の何と麗しい道筋だったことか。太古を感じさせる雄大な、そして絶大な阿蘇の山並み。この景色から迫ってくる感動、これ以上のものを人の力で誕(生)れさせることなど、あり得るのだろうかと考えながら竹田に入ったのです。
そして、南部小学校。たくさんの子供達に(お箏を)聴いてもらい、弾いてもらい、充ち足りた気持ちでいっぱいになりながら控室へ戻ったところへ、瞳の煌めいた可愛い女の子が走ってやってきました。
「私、泣いちゃった! ありがとう!!」と満面笑顔のまま、又涙を溢れさせながら手をギュっと握ってきたのです。
あー、清らかな魂に通じた、、、、。感じ入るツアー第1日目でした。

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「レクチャー」の後、休む間もなく「マスタークラス」開始。今年から始まる初めてのプログラム。学校の先生方に各校から集まっていただき、筝という日本楽器を子供達に伝えてもらう為の講座です。しかも2時間という枠で。精いっぱい凝縮した内容で、和楽器の特性、意義、歴史などを話しながら、古典「六段」を弾いてもらい、「さくらさくら」を弾きながら、筝の美しさが最も表せる、グリッサンドの波で舞い散る無数のさくらの花びらを表現する方法などを伝える。
アっという間の2時間ながら、目をキラキラさせて、この楽器に、精神を集中させ、対峙していただけた講座は、とても有意義でした。

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音とは、
楽器とは、
音楽とは、
自分の手で、指でふれてこそ、初めて音の誕(生)れ出る感動を体感できるもの。そこには、プロフェッショナルも、素人も、ない。

沢井一恵 (箏)

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2006年11月 6日 (月)

邦楽マスタークラス(雅楽プログラム)

2006年11月6日(月)訪問 神奈川県立秦野養護学校

今年も邦楽レクチャー・コンサートがはじまりました!
今日は秦野養護学校、先生方のみ参加のマスタークラスです。2時間で雅楽の歴史、楽器の構造、演奏法、舞楽の動きまでを学ぶのですから、大変に凝縮された内容です。体育館に和気藹々と集まってくださった先生方の表情に、私たちの緊張はほぐされました。映像を見ながらの解説を経て、楽器体験になると、皆さんとても積極的に音を響かせてくださいました。先生方の好奇心に満ちた表情を観ていると、子供も大人も区別のない、魂の純粋さの表れを感じます。校長先生から、音楽を尊重し、感性を豊かにすることを大切にしている教育方針をうかがい、とても感動しました。
後半は、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)の三種類の楽器、それぞれ3人から7人くらいのグループに分かれて、越天楽の練習です。体育館のあちこちから、唱歌をうたう声や、楽器の音、笑い声などが響いてきます。楽譜を見ながら、少しずつ進めてゆきますが、指使いがむずかしく、なかなか思うようにゆきません。結局、越天楽の一行目のみで時間になってしまいましたが、全員で合奏をして、締めくくりました。最後は舞の練習で、身体を動かしました。9日の子供たちのためのレクチャーコンサートを控えて、皆さんとても熱心に吸収し、そして楽しんでくださったようで、私たちもうれしかったです。

石川高 (笙)

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