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2011年11月21日 (月)

三浦一馬×ミュージック・シェアリング対談!

10月 3日(月)佐野市立葛生小学校
11月 9日(水)八戸市立柏崎小学校
11月10日(木)八戸市立根岸小学校

<訪問した演奏家>
三浦一馬(バンドネオン)

「今度のブログ、対談形式で紹介するとおもしろいんじゃないですか?!」
そんな三浦さんからのご提案にちゃっかり乗って、根岸小での訪問コンサート終了後にお話を伺いました。

KM:三浦一馬さん
AH:長谷川綾さん(テレビマンユニオン三浦さん担当)
MS:ミュージック・シェアリング赤石

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3校での活動を終えて
AH
先月の葛生小、今回の八戸市立柏崎小、根岸小と3校終わってどうですか?

KM
僕自身は音楽を提供する側として参加したんだけど、実際はこういう機会を通して自分が得るものがすごく大きいと気が付きました。

MS
得たものって?

KM
いつものコンサートとは全然違う環境で演奏できたことですね。こんなにたくさんの子どもたちに聞いてもらえる機会って普通のコンサートではないから。
子どもたちの反応や、彼らにどういう感じで話していけばいいのかだったり…。僕が音楽を届ける側なんだけど、コンサートを子どもたちとシェアしている感覚だったんですね。勉強になったし、楽しかった!
002
柏崎小:楽器の説明

MS
コンサート中に子どもの反応が返ってくるとおもしろいですよね。

KM
そうなんです、おもしろいし、嬉しいんですよ、それ。ああいうコンサートって、対話しながらじゃないと成り立たないと思うんです。
001
柏崎小:鑑賞中、「すげー!」とつぶやいている子も

MS
佐野市と八戸市、地域によって子どもの反応が違うなんて感じることはありましたか?

KM
うーん、3校しかやってないし、それはあまりなかったですね。
シーーーンとしている学校も、にぎやかな学校もあったけど、どんな環境でも真剣に聴いてくれる感じがして嬉しかったです。
それこそ赤石さんはいろんなところを廻っているから、地域によっての反応の違いとかわかるんじゃないですか?

MS
そうですね…、大阪に行くと楽器の値段についての質問が出るとか。

一同
(笑)さすが商人の町!

AH
そういえば葛生小でも値段の質問があったよね。

KM
楽器のことを全然知らないからこそ、純粋な興味として聞いてくれるのかも。それはそれで嬉しいですよね。
Pb1
根岸小:質問コーナー

AH
3校終わって、一番印象に残っていることは?

KM
うーん…それぞれいろいろあるから、一番をつけるのは難しいなぁ…
全体として、先生方もそうだけど、子どもたちが歓迎のムードで迎えてくれたのが嬉しかったですね。
「お礼に歌の花束を贈ります」って言ってくれた学校があって、すごく素敵だなぁと思って。こういうのはこれからも覚えていると思う。
004
根岸小:控え室の黒板にバンドネオンのイラスト発見!


どうすれば「自分のもの」として聴いてくれるかを考えてる
KM
学校でのコンサートの時、何を一番に考えているかっていうと、「どういうふうにすれば、聴いている子どもたちが、いかに自分のものとして身近に思ってくれるか」ってこと。これを大事に考えているんです。
音楽のことやバンドネオンのことを知らないからといって、自分と全く関係ない世界だってわけじゃないんですよね。自分の好きなことを見つけて、それに一所懸命取り組むっていうのは、音楽に限らずなんにでも共通しているので。
なるべく子どもたちにとって身近になるような話の進め方だったり、構成だったりというのをすごく考えますね。

MS
そういえば、お話の時に、子どもたちがわかりやすいように言い直しているところが何度かありましたよね。
例えば、「アルゼンチンの首都は…」と話した後に、「首都ってわかるよね?日本の首都といえば東京、アルゼンチンの首都はブエノスアイレスなんだけど」って言い直している。そういう小さな気配りがすごくいいなって思いました。

KM
僕自身、小さい頃、大人が言ってることがわかりにくかったことがあって(笑)
僕も大人といわれる年齢になって、知らず知らずのうちに大人の世界に慣れてしまっているから、自分の中ではちょっとオーバーかなって思うくらいにやってます。でもそれぐらいが本当はちょうどいいような気がする。
003
楽器の細部まで見えるようにスクリーンを使って説明


絶対なくしちゃいけないもの
MS
ミュージック・シェアリングって、他のNPOみたいに「100円があれば○○ができます」みたいな物質的な支援ができないんですよね。形に残らないものを届けている分、寄付してくださる方に成果が見えにくくて。

KM
でもそれってそんなに関係ないんじゃないかと思います。
今年、マルタ・アルゲリッチさんと共演させていただいた時に、「音楽も社会的インフラとして整備する必要がある」と言っていたんですよね。
僕自身も、音楽って不可欠なものだし、絶対なくしちゃいけないものだって思う。
きっと子どもたちもミュージック・シェアリングの時間が学校にあることを楽しんでくれてるはずです。
いい名前だなぁ、ミュージック・シェアリング。

MS
ありがとうございます!
時々、カーシェアリングと間違えられるんですけどね。

一同(笑)

AH
考え方は似ているよね。共有するってことだもんね。

KM
ミュージック・シェアリングっていう名前からも、あらためて音楽ってシェアするものだなぁって感じるかな。1人で黙々とやっていたって何の意味もないわけで、聴いてくれる人がいてはじめて成り立つと思う。
こういう活動を通して、バンドネオンじゃなくてもいいから、音楽をやってみたいっていう子がでるといい。このコンサートをきっかけにそういう子が生まれたら、本当に喜びだなぁって思います。

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005

帰京する新幹線に乗り込む前のすきま時間、実は昼食をいただきながら伺ったお話でした。
駅前の定食屋で「ラーメンがのびちゃう」「お茶くださーい」などと言い合いながらも、真剣に答えてくれた三浦さん。
どうもありがとうございました!

赤石衣里(ミュージック・シェアリング)


*活動の様子は根岸小学校のブログでも紹介されています。

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