« 先生方向けの雅楽マスタークラス | トップページ | 紅葉の美しい京都で »

2013年12月 3日 (火)

キラキラした目の子どもたちと

2013年11月26日(火) 訪問コンサート
石巻市立大谷地小学校(宮城県)

<訪問した演奏家>
石川 高(笙)
中村 仁美(篳篥)
八木 千暁(龍笛)

------------------

北上川に広がるヨシ原と大きな空、稲刈りを終えた広々とした田んぼやそれを取り囲む丸みを帯びた山々…美しい自然の中を杉山先生の車で送っていただき大谷地小学校へ向かいました。
学校に着くと、屋根付きの立派な自転車置き場があります。子供たちのほとんどは遠くから集団で自転車登校してくるのだそうです。雨の日は大変そうですけれど、丈夫に、強く育ちそうですね。

今日は体育館ではなく暖かい音楽室に子供たちが集まってきてくれました。装束姿で登場すると「ワア~ッ」と笑顔で迎えてくれます。最初の曲で笙・篳篥・龍笛が順に現れてくると、その音を一生懸命捉えようと見つめてくれているのがわかります。「なんだろうこの音は?」聞きなれないけれど美しいような奇妙なような面白い音、と思っているのかな?
1


楽座(胡座)で「越天楽」唱歌(しょうが)を歌った時には、初めてなのに背筋をしゃんと伸ばして、慣れないゆったりしたテンポの歌を楽譜なしに覚えて歌ってくれて、素晴らしかったです。
Photo


そして毎回やり方に悩む楽器体験ですが、今回は4・5年生は担任の先生から子供たちに楽器を渡して触れてもらうことにして、6年生は全員に笙・篳篥・龍笛のいずれかを音出し体験してもらうことにしました。短い時間の中でしたが、子供達はそれぞれに工夫しながら吹いてくれました。
息を入れる感覚、唇が震えたりクラクラしたり、口が疲れたりする体の感覚で音と向き合うと、音の聞こえ方が違ってくるような気がします。

ところで、私の吹く篳篥の吹き口、盧舌(リード)はヨシでできています。ヨシ原の近くに住む子供たちだから知っているかな?と思って聞いてみましたが、「ヨシ」と聞いてもあまり馴染みがない様子。ちょっと残念です。
篳篥のリード材料は淀川沿いのヨシですが、北上川の細いけれどしなやかで強いヨシも生かせないだろうか?と思いまして、今回来る前に篳篥風の笛を試作してみました。吹き口も指穴のある本体も1本のヨシでできている「すべてよし笛」です。先生方にお渡しして試しに吹いていただいたら、うまく音が出てメロディーも吹けそうでした。こんなふうに地元の材料で笛を作って楽しんでいただけたら嬉しいなあ!と思います。
Photo_2


コンサートを終えてから、1・2年生のクラス訪問をしました。先導してくださっていた杉山先生は昨年度までの校長先生なので、姿を見つけてみんな大歓声を上げています。そして私たちを見ると、「ゲゲゲの鬼太郎!」「陰陽師!」の声。少し前の映画なのにみんなよく知っているね。キラキラした目と、楽しさ嬉しさの溢れ出そうなお顔を向けて私たちの演奏を聴いてくれたこと、本当に嬉しかったです。
22
2年生のクラス訪問の様子

これから寒い季節になりますね。子供たちも先生方もどうぞお元気でお過ごしくださいますように。


中村 仁美(雅楽・篳篥)


|

« 先生方向けの雅楽マスタークラス | トップページ | 紅葉の美しい京都で »