福井県越前町立朝日小学校 雅楽訪問コンサート
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2016年11月18日 訪問コンサート
福井県越前町立朝日小学校
<訪問した演奏家>
石川 高(笙)
中村 仁美(篳篥)
八木 千暁(龍笛)
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*雅楽奏者(篳篥)中村仁美さんより
文章を寄せていただきました。
朝起きてみると、山々と月に、もやがかかって、
幻想的な風景が広がっていましたが、
学校につく頃には雲一つない青空が広がり、
気持ちの良い一日となりました。
今日、2年生は焼き芋を焼くイベントがあるとのことで、
先生方は焚火の準備でをされています。
床暖房の暖かいホールに集まったのは、6年生73名。
演奏を聴くときも話を聞くときも
まっすぐな瞳でこちらを見ていてくれて、うれしくなりました。
唱歌を歌う時も背筋が伸びてとても立派な声を出してくれます。
演奏を間近できいてもらった後は、
笙・篳篥・龍笛のどれかを、
全員が手に取って音を出してみます。
篳篥はちょっと息を入れただけじゃ音が出なくて、
「あれ~っ?出ない…」っていう感じでしたね。
ちょっと奥のほうまで加えてみたり、
思いっきり息を吸って勢いよく出したりしているうちに、
急に「ブッ」と音が出るので、
みんな驚いた顔や笑顔になって、
こちらも楽しくなってしまいました。
体験が終わると、龍笛の八木さんが、
本棚にあった「枕草子」の本を出してきて、
雅楽の楽器のことがどんなふうに記されているかを
読んでくださいました。
「篳篥はクツワムシみたいな音で、
うるさくて聞きたくないわ。」 と読み上げると、
みんな笑ったり、
「そんな風に言わなくても…」と清少納言に抗議してみたり。
千年も昔の人も同じ音を聞いていたのかなあと思うと
不思議な気がしますね。
6年生のレクチャーコンサートが終わると、
今度は1年生と2年生が集まってきてくれました。
5クラスのちっちゃな子供たちの目は好奇心でいっぱい。
雅楽の音にたくさん反応してくれます。
楽器紹介で、「知ってる曲も吹ける?」というので、
トトロの中の曲「歩こう歩こう」の一節を吹いてみたら、
たくさんの手が挙がって曲名を言ってくれました。
みんな本当に元気!
感想や質問も沢山でて、楽しくお話ししました。
子供たちに雅楽を届ける機会をいただき、
本当にありがとうございました。
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