福井県立嶺南東特別支援学校/雅楽マスタークラス
福井県立嶺南東特別支援学校にお邪魔し、
先生方向けのプログラム「マスタークラス」を
実施しました!
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2018年10月1日
雅楽マスタークラス
福井県立嶺南東特別支援学校
<訪問した演奏家>
石川 高(笙)
中村 仁美(篳篥)
八木 千暁(龍笛)
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↓雅楽奏者(篳篥)中村仁美さんより
文章を寄せていただきました↓
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大型台風が日本列島を縦断するというので、
予定通り敦賀へ行けるかどうか、やきもきしながら
当日の朝を迎えました。
止まっていた新幹線も動き出したというので、
これで安心!と思ったのですが、
早めに家を出たにもかかわらず、駅の混雑と
電車の遅れで結局私は新幹線に乗り遅れてしまい、
1時間遅れで学校到着。
なんとか間に合う時間だったので急いで準備と
打ち合わせをしてマスタークラス開始です。
明るい光の差し込む機能訓練室に集まったのは
30人ほどの先生方。
嶺南東特別支援学校の先生だけでなく、
お隣の美方高校など近隣の先生もお越し下しいました。
1時間20分のプログラムの中で、とても積極的かつ楽しそうに
先生方がとりくんでくださったのが、楽器体験です。
最初に音が出るかどうかひと通り試していただいてから、
笙・篳篥・龍笛の3か所に別れて唱歌と指使いを学び
「越天楽」冒頭を吹いてみました。
短時間の中で超特急でお教えしたにもかかわらず、
最後には合奏もできて素晴らしかったです。
舞楽「胡飲酒」の舞も、すんなり真似してくださって、
さすが先生方は体を動かすことに慣れてらっしゃいますね。
雅楽は聞くだけより、やってみたほうが
ずっと楽しい音楽のように思います。
吹いてみてご自分で感じた感覚はずっと体に残りますし、
体験した後で聞く雅楽はまた違った音に聞こえたことと思います。
雅楽をご自分の言葉で子どもたちに
伝えていただけたら嬉しいです。
学校から敦賀へ戻る途中、「笙の川(しょうのがわ)」を渡りました。
後で調べたら、川べりに笙の材料になる細い竹が
生えていたことから笙の川と名付けられたそうです。
タクシーの運転手さんが、
「以前笙を持ったお客さんを気比神宮まで
乗せていったことがあるよ」と教えてくださったり、
マスタークラスを受講された先生が、
嫁ぎ先のお寺のおじいちゃんが笙を吹いていて
お仲間と合奏していた話を聞かせてくださったり、
ここは雅楽に関わる方々が昔からいらっしゃる土地柄なのですね。
三方五湖の山々や湖を見ながら、
無事一日を終えられたことに感謝しました。
(中村 仁美)
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