大阪府立藤井寺支援学校/雅楽訪問コンサート
今年度も秋の訪問コンサートが始まりました!
秋の訪問コンサートでは6月にカルテットで訪問した施設に
雅楽、オーボエ、ギター、筝といった楽器が訪問します。
10月4日(金)には、大阪府立藤井寺支援学校を訪れ
雅楽の訪問コンサートを実施しました!
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2019年10月4日(金)
雅楽訪問コンサート
大阪府立藤井寺支援学校
<訪問した演奏家>
石川高(笙)
中村仁美(篳篥)
八木千暁(龍笛)
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↓演奏者の中村仁美さんより、
文章を寄せていただきました。↓
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前日の雨も上がり、まぶしい陽射しの中、藤井寺支援学校へ向かいました。
楽屋として使わせていただく音楽室に入ると、まず目に入ったのが長さの違う長いパイプをぶら下げた楽器。これはもしや!と、のど自慢の番組で聞く例の鐘のメロディーを叩いて喜んでいたところ、こんなのもありますよ、と出てきたのが、なんとインドネシアのガムラン音楽で使うグンデルという楽器。手作りです!
スレンドロ音階という不思議な音階に調律されていて本格的な響き。これを叩けばフワーっと違う国の空気が流れてきそう。なかなか買えない楽器をこんな風に手作りして、世界の音を子どもたちに伝えてくれる先生がいらっしゃるなんて、すごいなあ!と感動しました。
まずは車椅子の女の子二人がお迎えに来てくださり、演奏しながら歩いて登場。雅楽や楽器の説明、唱歌を歌う体験、楽器を吹く体験、舞に合わせて体を動かしてみる体験などを交えながら「春鶯囀遊声」「胡飲酒破」「越天楽」などの演奏を聞いていただきました。
最後の質問の時には装束についての疑問が沢山出てきました。どうして頭に烏帽子をかぶっているのか? 色の意味はあるのか?など。私たちの来ている装束は、着物よりも古い時代のものですから、疑問が沢山ありますよね。烏帽子をかぶってみた感想はどうでしたか?
楽器についても、どうして笙は温めなければいけないのか、という突っ込んだ質問をありがとうございました。
被り物が苦手なのでちょっと遠くに離れて聴いていてくれる子、耳を手でふさいで調整しながらもずっと聞いてくれる子、目は合わなくても体で感じながら聴いていてくれる子、ずーっとニコニコ楽しく過ごしてくれる子、一人ひとり聴き方感じ方が違うのが当たり前だということに改めて気づきます。
思い切り吹いてみたら篳篥の音が出てびっくり喜ぶ顔、先生が吹きながら楽器の振動を子どもの手に伝えてくれている様子が印象に残りました。素敵な時間を一緒に過ごしてくださってありがとうございました。
中村仁美
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